「よろしかったでしょうか」は間違い?使い方と言い換え表現を紹介

確認をするときに「よろしかったでしょうか」と聞かれ、違和感を覚えた経験はありませんか。「よろしかったでしょうか」は使い方によって、相手に違和感を与えたり不快にさせる恐れがある言葉です。「よろしかったでしょうか」の言葉の意味や使い方、言い換え表現について解説します。

「よろしかったでしょうか」の意味

「よろしかったでしょうか」は、相手に同意や確認を求める丁寧語です。

「よろしかった」は、「よい」を丁寧に表現した「よろしい」の過去形の言葉です。
「でしょうか」は「だろうか」の丁寧に表現した言葉です。

● よろしい:
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%AE%9C%E3%81%97%E3%81%84/
● でしょうか:
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%81%A7%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%8B/


「よろしかったでしょうか」の使い方

「よろしかったでしょうか」は、過去の事柄や、すでにある自分の記憶や認識について、よかったかどうかを相手に確認する丁寧な言葉ですが、使う場面・タイミングによって相手に違和感を与えたり、不快にさせてしまう恐れがあるため注意が必要です。

たとえば、いま話している内容について相手に同意や確認を求めるときに、過去形で「よろしかったでしょうか」と言ってしまうと相手に違和感を与えてしまう恐れがあります。

また、決定していないことについて相手に同意や確認を求めるときも、決定していないにもかかわらず、決定したかのように「よろしかったでしょうか」と言ってしまうことも、相手に違和感を与えてしまう恐れがあります。

「よろしかったでしょうか」は間違いといわれることもありますが、丁寧さを意識した表現で過去のこと以外で使っても、間違いではないという考え方もあります。相手に違和感や誤解を与えないために、過去形の言葉ではない「よろしいでしょうか」を使ったり、ほかの言い換え表現を使うことをおすすめします。


「よろしかったでしょうか」の言い換え表現

「よろしかったでしょうか」は、以下のような言い換え表現として使用できる表現を紹介します。

1. よろしいでしょうか
2. いかがでしょうか
3. 間違いございませんか
4. 合っておりますでしょうか
5. ご確認いただけますか



1. よろしいでしょうか

確認と了承を得るときに使います。「よろしいですか」より「よろしいでしょうか」のほうがやさしい印象に聞こえるため、目上の人や取引先の相手に使うときは「よろしいでしょうか」を使うことをおすすめします。
〈 例文〉
● ○日に納品という認識で よろしいでしょうか。
● 来週にお休みをいただいても よろしいでしょうか。



2. いかがでしょうか

相手の意見や状態などを尋ねたり、疑問を投げかけるときに使います。「どうですか」や「どうでしょうか」よりも丁寧な表現のため、多くの場面で使用できます。
〈 例文〉
● こちらの案件の進捗状況は いかがでしょうか。
● ご提案した日程のご都合は いかがでしょうか。



3. 間違いございませんか

間違いがないか、あらためて相手に尋ねる表現です。「間違いないでしょうか」や「間違いございませんでしょうか」という言い方も使えますが、丁寧にしようと「間違い」を「お間違い」とするのは、自分に対して尊敬語を使っていることになりますので、注意しましょう。
〈 例文〉
● 資料の送付先は こちらで間違いございませんか。
● 締め切りは、○日で 間違いございませんか。



4. 合っていますか

認識や正確さを求めるときに使う表現です。「正しいでしょうか」という言い方も使えます。「合っていますか」を丁寧にしようと「合っておりますでしょうか」としてしまうと、「〇〇ますか」に「〇〇でしょうか」を重ねてしまった二重敬語であると一般的いいわれていますので、注意しましょう。
〈 例文〉
● この発注内容で、合っていますか。
● お客さまの要望と、提案内容は合っていますか。



5. ご確認いただけますか

確認を依頼をするときに使う表現です。より丁寧な「ご確認いただけますでしょうか」という言い方もあり、ケースバイケースで適切な表現を選ぶことで、より効果的に意図を伝えることができます。
〈 例文〉
● こちらの内容をご確認いただけますか
● メールに添付しました資料をご確認いただけますか





「よろしかったでしょうか」の言葉の意味や使い方、言い換え表現について解説しました。ビジネスシーンでは確認することが多くありますので、言い換え表現も活用しながら、スムーズなコミュニケーションをおこなっていきましょう。



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