ビジネスシーンにおいて確認依頼メールを受け取ることはよくあります。返信を求める言葉がなくとも、基本的に確認依頼メールに返信をするのがマナーです。確認をして「OK!」と自己完結をして返信をしないと、送信者に心理的な負担をかけてしまうことがあります。メールが届いているか、不備がないかどうか、返事を待っていて業務が進められないということがないよう、確認メールは速やかに返信するのがマナーです。確認メールへ返信する際のポイントと、気を付けたい注意点について解説します。
確認メールへ返信する際のポイント
確認メールを受信したら、以下の3つのポイントに気を付けて返信しましょう。
ポイント 1: 速やかに確認し返信する
一般的にメール受信してから、24時間以内に返信するのが、ビジネスメール全般に関する一般的なマナーです。
できるだけ早く返信することが大切ですが、すぐに確認できないときや返信の締め切りが数日後ということもあります。その場合は放置せずに、まず受け取った旨を先に返信しましょう。「〇〇日までにご回答いたします」などと、返信日の目安も一緒に伝えると相手に安心感を与えられます。社内で複数人に確認する事項があり、24時間以内に返信ができない場合も放置せずに、まず受け取った旨を先に返信し、いつまでに確認の返信ができるのかを一緒に伝えましょう。
また、メールといっても送信する時間帯には配慮しましょう。相手の営業日で就業時間内に返信しましょう。緊急性にもよりますが、深夜・早朝など時間帯によっては非常識と捉えられたり、相手のプライベートな時間に返信することは好ましくありません。メールは自分の都合のよいタイミングで送信できるのが長所ですが、相手の時間や曜日を気遣うのもマナーです。
ポイント 2: 相手への感謝の気持ちを伝える
確認メールへ返信する際、用件のみで端的になりがちですが、相手を思いやる言葉や、相手へのお礼・感謝の気持ちを伝えることをおすすめします。事務的なメールにこそ、相手がしてくれたことに対して感謝の言葉を添え、丁寧に返信するように心がけましょう。
「お忙しいところ恐れ入ります / お忙しい中、ご対応いただき誠にありがとうございます / お忙しい中、資料を準備いただきありがとうございます / ご多用のところ、ご足労いただき感謝申し上げます / ご案内いただき、大変助かりました。ありがとうございます」など、きちんと言葉で伝えることで、人間関係を豊かにし続け信頼関係を強化することができます。
ポイント 3: 件名は変えずに返信する
返信するときに件名を変更してしまうと、どのメールに対する返信なのか分からなくなってしまいます。メールを見落とす可能性や混乱を招く可能性もありますので、基本的に件名は変更せず、自動的に追加される「Re:」や「返信画面に引用される本文」の引用文は、変更しないようにしましょう。件名は変更しないことで、どの用件についての返信なのかがひと目でわかりやすくなります。
メールのやり取りは「一往復半」で終了することが理想とされていますが、複数回往復し「Re:」が「Re:Re:Re:Re:Re:~」と多くなっていくと、あとに表示される件名が確認しづらくなります。「Re:Re:Re:」と3回程度連続したら、1つ残しほかは削除して、新しく件名を書き直すほうがわかりやすくなります。やり取りの中で内容が変わり件名と内容が異なる際は、「Re:」を削除して内容に合った新しい件名に変更しましょう。
確認メールの返信の例文
確認メールの具体的な返信例を紹介します。
● 「ご確認ください」への返信
「メールを確認しました」ということを伝える例文です。短い文で簡潔に返信することが大切です。
件名: Re: ご確認ください
本文:
株式会社 ○○○○○●● 様
いつもお世話になっております。
株式会社 △△△△ の ▲▲ です。
ご連絡いただきました内容を確認いたしました。
ご丁寧にご連絡くださりありがとうございます。
こちらで問題ございませんので、そのまま進めていただければ幸いです。
お忙しい中、迅速な対応をしていただき誠にありがとうございました。
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
*** 署名 ***
● 「ご一読ください」への返信
資料に目を通すだけではなく、資料を読みましたということを伝える例文です。感謝の言葉を忘れずに添え、内容を把握したということを伝えるメールを返信しましょう。
件名: Re: ご一読ください
本文:
株式会社 ○○○○○●● 様
いつもお世話になっております。
株式会社 △△△△ の ▲▲ です。
メールにてお送りいただきました資料を拝見いたしました。
内容を確認いたしました。
ご案内いただき大変助かりました。ありがとうございます。
何かございましたら、遠慮なくお知らせください。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
*** 署名 ***
こんなとき どうする?ケース別の注意点
確認メールに返信する際の、ケース別の注意点について解説します。
1: CCで確認依頼メールをもらった場合
TOで受信した人が返信するため、CCで送られてきた場合は基本的に返信の必要はありません。ただし、関連する事項について何か対応が必要なときは、TOで受信した人へ伝えるなど適切な対応を心掛けましょう。
2: 確認した内容に不備や質問がある場合
不明点や修正点がある場合は、相手に必ず確認しましょう。例えば「お忙しいところ恐縮ですが、以下の点について再確認させてください。」と伝えてから、相手が理解しやすいように箇条書きで具体的な質問や指摘事項を示すことで、相手が回答しやすくなります。相手との関係性にもよりますが「?(はてなマーク)」の使用は賛否が分かれ、ビジネスメールにおいてはマナー違反とされることもあります。「?(はてなマーク)」は使用しない表現にした方がよいでしょう。
3: メールに「返信不要」とある場合
返信不要は、返信してはいけないというわけではないので、「メールを拝見しました。ありがとうございます」や「メール内容を確認いたしました。ありがとうございます。」など一言でも返信しましょう。返信不要と記載されていても、確認したということを返信するだけで、メールが確実に届き、内容が確認されたことを知らせることができ、相手は既読したことについて安心することもできます。
確認メールへ返信する際のポイントと、気を付けたい注意点について解説しました。返信の仕方によって、相手に与える印象が変わることもあります。返信するタイミングや相手への気遣いを考慮することは、とても大切です。感謝の気持ちを忘れずに対応することで、円滑なコミュニケーションが可能となります。細かな部分にも気を配り、より良い信頼関係を築いていきましょう。